MAYAでリトポロジーの方法を知りたいです。
で、できれば効率よくやるコツとかもあれば知りたいっすね・・・
この記事はこのようにお考えの方のために書きました。
MAYAに限らずBlenderなど3DCGのソフトでリトポロジーをするには基本的にかなり時間を取られます…。
自動でリトポロジーをしてくれるツールもあるにはありますがアニメーションさせるところまで考えると 都合よく対応してくれるものは今のところないように思います。
今後自動でいい感じにリトポロジーをしてくれるAIなど登場することを切に願いますね・・・
ただ、基本的に時間はかかるとはいえ作業時間を短縮する方法や考え方もありますのでそれらを覚えてしまいましょう。
この記事ではMAYAでリトポロジーの基本的なやり方を素体キャラクターのモデリングの制作過程で解説していきます。
リトポロジーをするヒントになる方法なども記載しておきますので是非最後まで読んでいただければと思います。
3DCGにおけるリトポロジーとは
リトポロジーとは何かをまず最初に確認しておきましょう。
単純に言えば、リトポロジーとはポリゴン数の多い3DCGのモデルを大体の形を保ちつつローポリゴンモデルにしてく作業です。
トポロジー(topology)という言葉は、点と線で接続させてモデル化(形を作っていくこと)したもの・・・というような意味で言われています。
3DCGにおいては、ポリゴンメッシュでモデリングすることというような感じでいいかと思います。
そしてリトポロジーとは、「リ」とついているのでそれを再構築することです。
略してリトポなどとも呼ばれます。
Zbrushでスカルプティングしたハイポリモデルでは数百万、数千万、物によってはそれ以上のポリゴン数でデティールをモデリングしていきます。
ゲームや映像でそれをそのまま使うとデータが重すぎるのです。
単純に表示させるだけでも厄介ですがさらにアニメーションさせるとなるとコマ落ちしまくったりうまく表示されなかったりします。
そのため適度にローポリ化しデータとして扱いやすくしていくわけです。
リトポロジーしたモデルにはデティールがありませんがノーマルマップなど設定しておけばいいわけです。
MAYAのリトポロジー:基本操作
最初にリトポロジーの基本操作を解説します。
大まかに超ざっくり言うと基本的な流れは以下の二つだけです。
- MAYAにハイポリゴンモデルを用意する
- そのハイポリゴンモデルをメッシュで覆っていく
…単純ですね。
単純ですが、特に②の過程が細かい作業の連続で面倒だという感じです。
その作業過程を実演しつつ少しでも時短できそうな方法を解説していきましょう。
①MAYAにハイポリゴンモデルを用意する
まずはMAYAにハイポリモデルをインポートしましょう。
メニューバーの File > Import から使いたいハイポリモデルをインポートできます。
ここでは後々キャラクターの素体として使う予定の筋肉質な人物モデルを使います。
②ハイポリモデルをメッシュで覆っていく
リトポロジーの準備をします。
先ほど読み込んだハイポリモデルを選択し、以下の設定をします。
A、ハイポリモデルを選択し、LiveSurfaceボタンを押す(U字型磁石のアイコン)
B、モデリングモードでQuad Drawを選択(バーテックスとペンと思われる絵のアイコン)
これでリトポロジーを開始できます。
LiveSurfaceを選択している状態でQuad Drawに設定することでハイポリモデルの表面に面が張り付いたような感じで覆っていくことができます。
リトポロジー基本操作
先にリトポロジーの基本操作をいくつか紹介します。
頂点(Vertex)を描画して面(Face)を作る
頂点となる位置にを左クリックで点を配置します。
そのドットの中央をshift+左クリックであたらしく面ができます
これを繰り返して面を配置していきます。
選択してDelete
面を削除したいときは、その面を選択してDeleteできます。
エッジループ
メッシュをCtrl+左クリックでエッジを挿入できます。
エッジが整列している状態では整列した面に一列にエッジが配置されます。
頂点自動マージ
頂点を移動させると近くにある頂点同士がマージされます。(勝手にくっつきます)
エッジ押し出し
Tabを押した状態でエッジを選択+ドラッグするとエッジを押し出せます。
Tool Settingのタブ内にはEdge、Loop, Border と3種類のモードがありそれぞれ効果が異なります。
うまく使い分けると作業が短縮できるので活用しましょう。
Edge :エッジをひとつずつ押し出す
loop:エッジを一列押し出す
Border:エッジを一周押し出す
Tabを押しつつ左クリック+ドラッグすると面を連続して配置します。
メッシュを整理する
メッシュがぐちゃぐちゃになっていても、
Shift+左クリック➡ドラッグでこすりまくると面をきれいにならすことができます。
ひとまずはこのくらいの機能を把握していればMAYAでリトポロジーはできるかと思います。
MAYAのリトポロジー:実践編 キャラクター素体をリトポする
ではここからスカルプトしたキャラクターの素体をベースにリトポロジーをしていきます。
全体の流れとしてはここでもやはり、
ハイポリモデルを用意する➡ひたすらメッシュを配置していく
…これだけです(笑)
ではインポートしたハイポリモデルをリ。トポロジーしていきましょう。
キャラクターをリトポロジーする際は重要な部分がいくつかあるのでそこに先にメッシュを配置してしまうのがいいでしょう。
その点もここから解説していきます。
リトポロジー:目の周り
リトポロジーはどこからやってもいいと思いますが多くの場合目の周囲かあ始める人が多いようです。
目を開いたり閉じたりするアニメーションをさせる場合は目の周りに円形にフェースを配置していきましょう。
リトポロジー:口の周り
口の周りも開けたり閉じたり知る場合は周囲を覆うように配置して言いましょう。
リトポロジー:顔
顔全体のリトポロジーを考えた場合、口や目の周囲、顎のライン、耳回り、首回りなど形状に合わせてメッシュを配置したほうがのちのち作業が楽になります。
そういった点は要所として把握しておき先にフェースを配置しておくといいかと思います。
絵面的には不気味ですが気にしないでおきましょう。
(ただ、このあたりの細かいルールはプロジェクトや担当者の考え方で異なりますのでよく確認して決めましょう)
リトポロジー:体
体のリトポロジーでも先に要所にフェースを配置しておくといいでしょう。
大胸筋の下部分、腕周り、ひじ周り、手首回り、胴体回り、股関節、ひざ、足首関節・・・などに先にフェースを配置します。
ビジュアルはますます不気味になりますがすぐにすべて埋まりますので気にしないでおきましょう。
リトポロジー:残る隙間を埋めて完成
スキマをフェースで埋めれば完成です。
口や目の中にもフェースを配置しておきます。
アニメーションさせることを考慮して関節部分は少しフェースの割を細かくしておいてもいいかと思います。
ボーンを入れて関節部分の動作チェックをしておくといいでしょう。
MAYAでリトポロジーのコツなど
MAYAでリトポロジーをするときのコツなどをメモしておきます。
リトポロジー:腕をシリンダー(Cylinder)で一気に作る
これまでは手首や肘、腕の周りを先にリトポロジーする方法で説明していましたが腕や脚全体を最初にシリンダーで覆ってしまい、あとからならしていく方法もありです。
①まず腕の位置にシリンダーを移動しスケールを合わせます。
↓
②Quad Drawモードで腕の付け根・手首を合わせます。
↓
③エッジループを適度に挿入し、Shift+左クリックドラッグでならして腕の形をモデリングしていきます。
リトポロジー:フェースの配置方法
四角いフェースををひたすら配置する方法と思に下記のようなフェースの張り方を知っていると関節部分の動かしやすさやフェースの数を調整で着て便利です。
手や足のモデルを流用する
手や足などをリトポロジーする際は最初からフェースを配置していってもいいですが、時短を考える場合既存のモデルを読み込んできてハイポリの形に合わせていくのもいいでしょう。
MAYAの使い方を効率よく学ぶ方法
MAYAの使い方を学んでCGデザイナーには専門学校を利用するのが確実な方法です。
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MAYAでのリトポロジーをマスターして効率よくモデリングを進めよう!
以上、MAYAでのリトポロジーでした。
リトポロジーは基本的にはアニメーションのしやすさを考慮しつつひたすらフェースを配置していく気地味な作業です。
基本的なやり方を覚えて効率よく済ませてしまいましょう!