Blenderでモデリングの練習。3DCGによる恐竜の作り方①

  • 2021年3月27日
  • 2021年6月18日
  • 3DCG

今回はBlenderとSubstancePainterで恐竜を作ってみたのでその作り方をまとめておきます。

作る恐竜はティラノサウルス。
6500万年以上前に生息していた大型の肉食恐竜です。

スカルプトと言えばZbrushを使用する方が多いかと思いますが、
今回はBlenderのスカルプトモードで試してみようと思います。
モデルは、30000ポリゴン程度 大きさの割にはポリゴンは多くないという程度の数字にします。
体表の体の凸凹はスカルプトツールで作ってSubstancePainterでベイクします。

制作概要
作業の流れは以下のようにします。①ティラノサウルスのラフ画作成
②BlenderでCubeからローポリモデルを作成
③Blenderのスカルプトモードでハイポリゴンモデルを作成
④SubstancePainterでテクスチャ作成
⑤UE4でレンダリング

それでは行ってみましょう。

作り方と手順

デザインラフ画を作成する

制作はCLIP STUDIO PAINT です。

ティラノサウルスのサイズ

ティラノサウルスのサイズは以下のようにします。

体長 12m
体高 5.4m

身体的な特徴について

・巨大な頭部と顎、
・鋭く生えそろった牙、
・胴体を支える筋肉質な後足、
・バランスをとるための長い尾

‥‥以上のような特徴があるかと思います。

近年の研究では恐竜の体表は羽毛で覆われていたのではないかという説もあります。
しかし今回のモデリング、テクスチャリングでは表皮を爬虫類のような鱗に覆われているものとします。
生息地は乾燥した平原ということにします。
皮膚の色は少し赤みがかった茶色くらいにしておきましょう。

モデリング&スカルプト時には顔の突起、胴体や腕脚の関節部分のしわ、首のあたりには血管が通っているように見えるようにするなどデティールを入れておくとリアルくさい感じになるかと思われます。
体長の半分近くが尻尾。
脚は大腿部(人間でいうフトモモの部分)の筋肉はかなり発達していたかもしれません。


dinoraur anatomy で検索すると恐竜の解剖図のようなものが出てきます。
骨格や筋肉はこういったものを参考にしてもいいでしょう。

ローポリモデルを作成する

cubeから分割(Subdivide)と押し出し(Extrude)を繰り返しおおまかな形をモデリングします.
最初に描いたラフ画をもとにだいたいのプロポーションを決めていきます。

そこからさらに分割(Subdivide)と押し出し(Extrude)、ポリゴン編集を繰り返し、
さらに加えてスカルプトモードでローポリモデルを作ります。
この段階でポリゴン約30,000 程度です。

スカルプツールでトハイポリゴンモデル作成(ベイク用)

②のローポリモデル作成で大まかな形を作りました。
そこで次はスカルプトツールで下記の形状を加えていきます。
・表皮の鱗
・表皮の突起物
・筋肉の凹凸
・しわ

顔の凹凸、胴体と腕、脚の関節にあるしわ、脚の指の鱗なども入れていきます。
このあたりの作業はスカルプトモードの以下のツールを主に使用します。
・ドロー(Draw)
・ドローシャープ(draw sharp)
・クレイ(crau)

ひたすら盛り上げて溝を作ってはならして形状を整える…ひたすらそれを繰り返します。
気合と根性と集中が支えるイメージ力が勝負の世界ですね。


頭部拡大
大体できてきました。形が出てくると楽しいですね。

テクスチャ作成

SubstancePainterで表示しテクスチャを画像のように作成しました。
左から順にベースカラーマップ、ノーマルマップ、オクルージョンマップです。

この記事では画像を軽くする目的で縮小した画像をアップしていますが
実際のテクスチャサイズは2048x2048で作成しました。

UE4でレンダリング

UE4に読み込みテクスチャを設定します。


④で作成したテクスチャを設定していきます。
ベースカラー、ラフネス、ノーマルマップ、アンビエントオクルージョンをリンクさせていくだけの単純なものです。

ビューアで表示してみましょう。


テクスチャとライティングが設定されると恐竜っぽさが出てきますね。
今回の制作は以上とします。

まとめ

Zbruxhを使用せずにBlenderのスカルプトモードでモデリングするという試みでしたがなかなかにデティールも作りこめたのではないかと思います。
恐竜という生物は実際に誰も見たことがないわけですが資料を可能な限り集めることでより説得力のあるイメージを作り上げていくことができるでしょう。
想像をめぐらして迫力あるモデルを作っていきたいですね。

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